索引

   た       英字・記号

た行

 読み方用語解説
たいかこうぞう耐火構造建築基準法に基づき、火災が起きてから一定の時間、倒壊したり他に延焼しない性能を持つ構造のこと。時間は、建物の規模や部位などに応じて30分から3時間まで定められている。対応する構造は、国土交通大臣の認定を取得する必要がある。
たいかひふく耐火被覆火災時の火熱を防ぐため、鉄骨の柱・梁などの構造材を不燃性の断熱材で覆うこと。被覆には、ロックウール材(吹付け・巻付け)、ケイカル板を用いる。
たいかまじきり耐火間仕切非耐力構造としての耐火性能を備えた壁を指す表現。主に軽鉄下地材・石膏ボード・ケイカル板などを組み合わせた乾式工法で実現するものを指す。
たいしんこうぞう耐震構造建物における地震対策の構造のひとつ。建物の造りを丈夫にすることで、地震による損傷を軽減するもの。コンクリートの増し打ちや、ブレースの追加といった手法がとられる。
たいすいせっこうボード耐水石膏ボードコーティング紙、芯材部分ともに防水処理を施した石膏ボード。湿度や温度による伸縮・変形が少ない。主にトイレ・キッチン・浴室などの水廻りに用いられる。「シージングボード」・「防水石膏ボード」とも呼ばれる。
タイトフレームタイトフレーム折板屋根を梁に固定するための受け金具。
ダイマダイマ「スーパーダイマ」を略した呼び方。溶融亜鉛めっき鋼板の派生品として、亜鉛層にアルミニウム11%・マグネシウム3%・シリコン微量を加えることで、サビへの強さをさらに上げたもの。軽鉄工事などにおいて、ステンレス材のVE品として、水廻りに用いられる。耐食性能・材料価格ともに、概ねステンレス材と軽鉄材の間ぐらいの位置づけ。「スーパーダイマ」は新日鉄住金の商品名。
だいりせき大理石美しい斑紋が特徴の石材。石灰岩がマグマの高熱によって再結晶したもの。天然大理石の他、樹脂から作られる「人工大理石」、粉砕した天然大理石をセメントや樹脂で固める「人造大理石」(テラゾー)がある。天然大理石は、酸に弱く、また水濡れで変色しやすいため、屋外や水廻りには向かないとされる。
名称は、産地のひとつである中国の雲南省大理府に由来する。
たいりゅうさんえんポルトランドセメント耐硫酸塩ポルトランドセメントポルトランドセメントの一種。「普通ポルトランドセメント」に比べ、海水・温泉地土壌・下水・工場廃水などに含まれることのある硫酸塩への抵抗性が高められている。護岸工事や、温泉地・工場近辺の工事などで使われる。
タイルカーペットタイルカーペット正方形や長方形のタイル状にカットされたカーペット。貼ったり剥がしたりができるピールアップタイプの接着剤を使い、床面に敷き詰めて仕上げとするため、施工性に優れ、部分的な交換も可能。オフィスビルなどで使用される。
タイルタイル主に壁・床に用いる、小さな薄板状の仕上材。表面強度や耐水性に優れるほか、色の組合せなどにより装飾性が高いのも特徴。陶磁器・コンクリート・樹脂・ガラスなどさまざまな材質があり、サイズや工法にも多くの種類がある。
タイルシート法タイルシート法タイル張りのうち、コンクリートの型枠に先付けする工法のひとつ。ユニット化した複数のタイルを、型枠の内側の面に取り付け、コンクリートを打ち、硬化後に型枠を取りはずす。コンクリートとタイルが初めから一体化するため、はがれにくい。ユニット化することから、小型のタイルに向いている工法。
ダイロートンダイロートン大建工業の岩綿吸音板の商品名。
柄やカラーなどで幅広いバリエーションを持つ。
ダウンライトダウンライト主に天井に埋め込んで設置する直径100~200mm程度の小型照明。丸型が一般的だが、角型もある。図面では「DL」(downlightの略)と記載されることが多い。
たかナット高ナット普通の六角ナットに比べて全長の長いナット。主にボルト同士の結合に用いる。「長ナット」とも呼ばれる。
タクトタクトある一連の作業に対して設定する作業時間のこと。主に高層ビルのような各階ほぼ同じ作業を繰り返す工程において、作業ペースを均一に管理するために用いる。音楽の拍子や小節などの時間単位を指すドイツ語「takt」に由来した表現。
ダクトダクト①空調・換気・排気などのため、気体の通路となる管のこと。
②照明用の「ダクトレール」の略称で、内側に沿って電極を備えたバー材のこと。バーのどの位置でも電気が供給されるので、これをレールとして専用のスポット照明を自由に配置できる。
ダクトレールダクトレールバー材の内側に沿って電極を備えた照明部材。バーのどの位置でも電気が供給されるので、これをレールとして専用のスポット照明を自由に配置できる。
たたき三和土/
叩き/
敲き
土と石灰と水(にがり)を練り混ぜ、叩いて締め固めたもの。またはそれを用いた土間のこと。名称は、三種類の素材を混ぜたものを表す文字に、叩く作業を読みとして当てたもの。
たちうま立馬/
立ち馬
可搬式足場の一種。脚立の上部を広げて作業床を設けたもので、馬の立ち姿を思わせる形状から、この呼び名がある。転落防止のための手掛け棒や感知バーを備える。脚部に伸縮機構を持つものは「伸び馬」とも呼ばれる。
たちきん立禁「立入禁止」の略語。
タッカータッカーコの字型の針(ステープル)を打ち出し、材料の留めつけに用いる道具「ステープラー」の一種。文房具のホチキスのように挟んで針を咬ませる仕組みを持たず、針の射出部を材料に押し付けて打ち込むタイプを「タッカー」と言う。木工や、布・網類の留め付け、ボード張り(上張り)などに使われる。
コンプレッサーの圧縮空気を使って打ち出すタイプは、「エアネイラ」とも呼ばれる。
タッチアップタッチアップ塗装仕上げなどで、施工後に欠陥が生じた時、部分的に補修すること。
たっぱ建端/
立端
「高さ」のこと。もともとは建物の高さを表す言葉であったが、ここから転じて、高さ全般の表現に使われる。
たてぐ建具戸や窓など、開口部に設ける開閉可能な仕切りの総称。
たてじ建地組立て式の足場で、垂直方向に建てられ、支柱となる部材。
たなあしば棚足場水平部分をもった仮設足場の総称。特に、大面積の天井工事などで組む、作業面の広い足場を指すことが多い。
ダブルバーWバー/
ダブルバー
軽鉄の天井下地を構成するパーツのひとつ。表面の天井ボードを留め付けるためのバー材「Mバー」のうち、幅の広いもの。天井ボードの継目部分に合わせ、隣り合うボード両方のビスを受けられるよう幅広になっている。反対に幅の狭いものは「Sバー」(シングルバー)と言い、天井ボードの中間部の留め付けに用いる。
たまがけ玉掛けクレーンなどに、物を掛けたり、はずしたりする作業のこと。作業にあたっては資格が必要。(つり上げ荷重1トン以上のクレーン等の場合は「技能講習」、同1トン未満の場合は「特別教育」。)
だめ駄目何らかの理由で工事が完了していない箇所の通称。
①未完成のまま残された箇所。仮設物・荷揚げ・作業通路のための開口や、他工種との順序性などやむを得ない理由で竣工直前まで手を付けられないことが多い。
②傷や汚れ、施工誤り、設計変更などにより補修が必要な箇所。
たれかべ垂れ壁天井から垂れ下がり、床まで届かず止まる形状の壁。和室の「床の間(とこのま)」の上部などが代表的。また、火災時に煙の流れを止める「防煙垂れ壁」がある。
タワークレーンタワークレーンジブクレーンの一種である「クライミングクレーン」の通称。マスト(支柱)の上にクレーン本体が載るタワー状の姿からこの呼び名があり、主に高層の建物に用いられる。工事の進捗で建物が高くなるに従い、マストを継ぎ足してクレーン本体を上げていくことが可能。建築物内部の床板を貫通して仮設するタイプと、建造物の外部に仮設するタイプがある。
だんうら段裏階段の裏側面のこと。
たんかん単管(単管パイプ)金属製のパイプ材。足場をはじめ、仮設資材として広く使われる。JIS規格品の直径は48.6mm。
たんかんあしば単管足場仮設足場の一種。単管をクランプなどの金具で組み上げるもの。小規模な現場や屋内の作業に使われることが多い。
だんごう談合競争入札の際に、複数の入札参加者が事前に相談し、入札価格や落札者などを協定しておくこと。自由な競争を阻害する行為として、独占禁止法(「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」)で禁止されている。
だんにげやまどめこうほう段逃げ山留め工法山留め壁を支持せずに自立させる「自立山留め工法」を多段構造にしたもの。
だんつう段通床材の中では最高級品にあたる手織りのカーペット。
複雑な色・柄が特徴。
だんねつ断熱熱の伝導を防ぐこと。建物では、主に屋内温度に対する外部からの影響を抑えることを指す。ウレタンの吹付け、グラスウールの充填、断熱建具(複層ガラスや二重サッシなど)の採用といった方法がある。
タンパータンパー床面へのコンクリート打設時に、表面をならして締め固める工具。小型のエンジンを搭載し、その自重と振動を利用するタイプもある。
だんばな段鼻階段の「踏面」(ふみづら)の先端部分のこと。
ダンピングダンピング競争入札の際に、採算を無視した低い価格で入札すること。独占禁止法(「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」)で禁止されている。
チェーンブロックチェーンブロック輪軸(りんじく)と滑車の機能を組み合わせ、人力で重量物を持ち上げることができる装置。
ちけんしゃ地権者建物の建つ土地に対して所有権(または借地権)を持つ人のこと。
ちちゅうばり地中梁建物の基礎部分を結び、支える梁のこと。多くの場合、地中に位置することからこの呼び名がある。「基礎梁」、「繋ぎ梁」とも呼ばれる。
ちちゅうれんぞくかべこうほう地中連続壁工法山留めの工法のひとつ。安定液を用いて掘削土の崩壊を防ぎながら、壁状の溝孔を掘り、連続したコンクリート壁を地中に造る工法。
ちどり千鳥左右などが互い違いになっていること。
チャンネルチャンネル①断面がコの字になっている鋼材の総称。「溝形鋼」とも呼ばれる。
②軽鉄天井下地を構成するパーツのうち、「野縁受け」(親骨)のこと。チャンネル材を用いるため、そのまま通称として定着したもの。
チャンバーチャンバーダクトに接続して用いる箱型のパーツ。ダクト内を流れる気体の混合・分岐・消音などの役割を持つ。
ちゅうくうスラブ中空スラブ内部に空洞を設けたコンクリート床スラブのこと。空洞によって建物への重量負担を軽減しながら、スラブ厚を増すことができる。スラブ厚による強度向上で小梁が不要となり、大空間でも天井をフラットにできるのが特長。また、遮音性にも優れるとされる。空洞は主に円筒形や球形で、スラブ内に鋼管を仕込んで中空にしたり、発泡スチロール類を埋め込んだりして形成する。「ボイドスラブ」とも呼ばれる。
ちゅもんしょ注文書請負の契約に際して、請書(うけしょ)と対になる書類。施工や資材などの注文内容を記載したもの。注文者から請負人に提示され、これに対して請書が提出されて契約締結となる。
ちゅうようねつポルトランドセメント中庸熱ポルトランドセメントポルトランドセメントの一種。「普通ポルトランドセメント」に比べて、水和熱が小さく、長期強度の発現に優れるのが特長。ダムなどのマスコンクリート・建物の基礎・舗装などの工事に使われる。
ちょうおんぱたんしょうけんさ超音波探傷検査専用の測定機器により、超音波の反射を利用して、対象物の欠陥の有無を確認する検査。目視ではわからない内部の傷などを、破壊せずに確認できる非破壊検査の一種。
ちょうじゃくシート長尺シート「ビニル床シート」を指す表現。大きなスパンに対応する長さを持つことから、この呼び名がある。
ちょうそうきょうポルトランドセメント超早強ポルトランドセメントポルトランドセメントの一種。「早強ポルトランドセメント」よりも、さらに短期間で強度を発現することができる。特に緊急の工事に使われる。
ちょうちん吊り提灯吊りクレーンなどによる揚重で、同時に複数の材料を多段に連ねて吊ること。作業効率を高めることができる。呼び名の由来は、吊られて上下に並ぶ材料の様子が提灯の骨に似ていることからと言われる。
ちょうつがい/
ちょうばん
蝶番/
丁番
ドアの付け根部分で重量を支え、開閉軸となる金具。名称は、形状が雄雌つがいの蝶に似ていることに由来するが、その後に当て字の「丁番」が使われ始め、いつの間にか主流になったとされる。
ちょうへき帳壁建物の荷重を直接負担しないタイプの外壁のこと。建物を外側から覆うパネルのイメージで、カーテンのように構造的に取り外し可能なことから「カーテンウォール」とも呼ばれる。
荷重を前提とする鉄筋コンクリート等の外壁に比べて軽量化でき、地震などで建物がしなる場合にも負荷がかからず破損しにくい。ガラス・金属・コンクリート・石など素材の種類が多く、デザイン性に富むのもメリットのひとつ。
チョークラインチョークライン墨出しに用いる工具。墨壺の仲間にあたり、墨の代わりにチョークの粉で印を付ける。用途も使い方も墨壺と同じだが、描き出す直線を消せる点が異なる。
ちょくせつきそ直接基礎建物の荷重を支持地盤に直接伝達するタイプの基礎。「ベタ基礎」と「布基礎」(フーチング基礎)の2つに分類される。低層の建物や、地盤が良好な場合に用いられる。
ツールボックスミーティングツールボックスミーティング作業開始前に、その日の作業に関わる内容・手順・危険ポイントなどを確認するミーティングのこと。工具箱(ツールボックス)に座ったりして行われることから、この呼び名がある。
つきつけ突付①二つの部材を、単純に接する形で取り合わせること。「目透し」・「見切り材」・「目地材」を伴わないことを表す。「ドン付け」と同じ意味。
②木材を継ぐ際に、相互に切り欠く加工などをせず、単純に面同士を合わせて釘や接着剤で留めること。
つぎて継手部材の接合形式の一種。2つの部材を、長手方向で直線状につなぐもの。
つけおくり付送り左官工事で、下地面の凹凸にモルタル等を塗ってならすこと。
つなぎ繋ぎ建物外周に仮設足場を設ける場合、その倒壊を防ぐために足場と建物を緊結するパーツのこと。アンカーボルトのように壁面に埋め込んだり、クランプのように挟み込んだりすることで建物側に固定する。
つなぎばり繋ぎ梁建物の基礎部分を結び、支える梁のこと。「地中梁」、「基礎梁」とも呼ばれる。
つぼ尺貫法による面積の単位。約3.3平米で、畳2枚分に相当する。
つまがわ妻側建物の短手側を指す表現。反対に、長手側は「平側」(ひらがわ)と呼ぶ。
つみあげばり積上げ張りタイル張りの工法のひとつ。下地面に下地モルタルを大まかに塗り整え、タイル裏面にも張り付け用のモルタルを塗った上で押しつけて張る。下から1段ずつ張っていくことから、この名がある。
つめしょ詰所作業員詰所の略称。作業員の休憩・待機、荷物置場のためのスペース。
つらいち面一(つらいち)2つの部材の高さが揃い、同一面として納まること。「揃」(ぞろ)とも言う。
ティーt厚みを示す寸法補助記号。例えば12.5mm厚であれば、「t12.5」と記載する。英訳「thickness」の頭文字から取られたもの。
ディープウェルこうほうディープウェル工法地下水処理の工法のひとつ。地下水のある層に直径0.5~1m井戸を掘り、穴あきの井戸用鋼管を設置して、流入した地下水を水中ポンプで汲み上げるもの。井戸管内外の水頭差を利用するため、「重力排水」に分類される。深い層にある大量の地下水に有効。
ていじゃく/
ていしゃく
定尺部材などで、製品ごとに設定された標準的な寸法のこと。
ディスクグラインダーディスクグラインダー研磨につかう回転式の「やすり」のこと。付ける刃によっては切断作業にも使うことができる。現場では「サンダー」とも呼ばれる。
ていねつポルトランドセメント低熱ポルトランドセメントポルトランドセメントの一種。「中庸熱ポルトランドセメント」より、さらに水和熱を低く抑えられ、長期強度発現性・耐久性にも優れる。マスコンクリート・超高層ビルなどの工事に使われる。
できがた出来形工事全体のうち、出来あがった部分。
できだか出来高工事の出来あがった部分(=出来形)に対応する請負代金のこと。
てキラーズ手キラーズボード切断用定規の通称。切創事故の防止のため、手を添える部分にガードが付いている。「手キラーズ」はサトウ巧材の商品名がそのまま通称として定着したもの。同様な製品として創建の「アルミフィンガード」がある。
デッキプレートデッキプレート波形に折り曲げた薄い鋼板のこと。主に床スラブの型枠として使われる。波形の凹凸によって荷重に強く、長いスパンに対応できる。
てっきん鉄筋鉄筋コンクリートの構成材として、コンクリート内に埋め込む棒鋼。圧縮力に強い反面、引張り力に弱いコンクリートの性質を補う役割を持つ。単純な円柱状の「丸鋼」と、表面に凹凸を付けてコンクリートの付着性を向上させた「異形棒鋼」(異形鉄筋)があり、現在はほぼ後者を用いる。
てっきんコンクリート/
てっきんコンクリートぞう/
てっきんコンクリートこうぞう
鉄筋コンクリート/
鉄筋コンクリート造/
鉄筋コンクリート構造
コンクリートを鉄筋で補強した構造。コンクリートの内部に鉄筋を埋め込み、圧縮力に強いコンクリート、引張り力に強い鉄筋という両者のメリットを組み合わせたもので、耐火性にも優れる。英語表記「Reinforced Concrete」の頭文字」から「RC造」とも呼ばれる。
てっこつ鉄骨鉄骨構造に用いられる鋼材。厚さが6mmを超えるものを「重量鉄骨」、6mm以下のものを「軽量鉄骨」という。
てっこつぞう/
てっこつこうぞう
鉄骨造/
鉄骨構造
鉄骨で組む構造。英語表記「Steel」の頭文字」から「S造」とも呼ばれる。
てっこつてっきんコンクリートぞう/
てっこつてっきんコンクリートこうぞう
鉄骨鉄筋コンクリート造/
鉄骨鉄筋コンクリート構造
鉄筋コンクリート造の芯部に鉄骨を内蔵した構造。鉄筋コンクリート造と鉄骨造、両方のメリットを併せ持つが、その分コスト高。耐震性・耐火性に優れ、鉄筋造より断面を小さくできることから高層ビルに多く用いられる。英語表記「Steel Reinforced Concrete」の頭文字から「SRC造」とも呼ばれる。
てっぽう鉄砲ガス式の鋲打機(びょううちき)の通称。カートリッジの圧縮ガスで鋲を打ち出す仕組みで、軽鉄ランナーの留め付けなどに用いる。「ガス銃」・「ガスネイラ」とも呼ばれる。鋲は「ピン」と言い、打ち込む対象に合わせてコンクリート向けや鉄骨向けなどを使い分ける。
てっぽうかいだん鉄砲階段折り返し部分の無い、一直線に伸びる階段のこと。
でづら出面①現場における一日あたりの作業員の人数のこと。
②作業員に支払われる日当のこと。
③作業員の出勤日数、またはその管理表のこと。
てまうけ手間請け材料は元請業者からの支給とし、労務のみを提供する請負形式。「手間」は、作業に費やす労力のことであり、そこから転じて労務費も意味する。
てまち手待ちするべき作業が無く、手を空けて待っている状態のこと。
てもと手元職人の作業の補助をすること。またはその補助者のこと。
てもどり手戻り作業手順や順序性の誤り、設計変更などにより、施工が済んだ部分まで工程をさかのぼってやり直すこと。
テラステラス建物の1階部分で、部屋の延長として屋外に張り出したスペース。コンクリート、レンガ、タイル、ウッドデッキなどで床面を作ったり、地面より一段高くしてあることが多い。
テラゾーテラゾー天然の大理石などを粉砕し、セメントや樹脂で固めた大理石調の石材。「人造大理石」とも言う。
てれこてれこ互い違い、あべこべ、逆さまを意味する俗語。
てんあつ転圧地盤や路面を、圧縮や振動によって締め固めること。ローラーやランマーなどの機材を用いて行う。
でんきあえんめっきこうはん電気亜鉛めっき鋼板電気を介して亜鉛を鋼板の表面に付着させた、亜鉛めっき鋼板。めっき層は薄いものの均一で、上から塗装した場合に馴染みやすい。代表例は、ボンデ鋼板。
溶融亜鉛めっきに比べて、「ウィスカ」と呼ばれるヒゲ状の金属結晶が発生しやすく、電子機器関係の施設に使う場合は注意が必要。ただし、ウィスカの発生を抑えた特殊電気亜鉛めっき品もある。
でんこうドラム電工ドラム円筒形の大型リールを備えた、巻き取り式の延長コード。コードには被覆が丈夫なキャブタイヤが使われており、ハードな現場環境に対応しつつ、長い距離を結んで電源を供給することができる。屋外向けに防水タイプの製品もある。「コードリール」とも言う。
てんした天下ひとつの空間で、仕上げの天井面から下(躯体の床面まで)を指す表現。寸法の取り方や、間仕切の建て方で用いる。
てんじびょう点字鋲視覚障害者が安全に通行できるよう、床面に設ける凹凸表示の鋲。床材にはめ込んだり、貼り付けて用いる。誘導用(長鋲)と警告用(点鋲)があり、JIS規格によって形状・寸法・配列が定められている。
てんじょうだか/
てんだか
天井高/
天高
ひとつの空間で、仕上げの天井面から躯体の床面までの高さを指す表現。寸法の取り方や、間仕切の建て方で用いる。
英語表記「ceiling height」の略から、「CH」とも呼ばれる。
てんじょうふせず天井伏図天井の平面図。形状・寸法・仕上げ材・設備機器の配置などの情報が記載される。
てんだい天台可搬式足場の一種。折りたたみ式で、テーブルのように大きな作業床を持つ。複数台を並べることで、広いステージ足場を作ることができる。
てんば天端最上部のこと。「上端」(うわば)とも言う。
てんばん/
てんいた
天板机・テーブル・カウンターなどの上面に取り付けられる板のこと。
てんぶせ天伏「天井伏図」の略称。天井の平面図で、形状・寸法・仕上げ材・設備機器の配置などの情報が記載される。
てんぶくろ天袋天井近くに設けられる小さな収納スペースのこと。特に、押入れやクローゼットの上に設ける収納スペースを指すことが多い。
テンプレートテンプレート
てんまど天窓建物の屋根部分に設ける窓のこと。「トップライト」とも呼ばれる。
ドアクローザー/
ドアチェック
ドアクローザー/
ドアチェック
開いたドアを自動的に閉める装置。ドアが急激に開閉しないよう動きを調節する役割も持っている。
とあたり戸当たり開閉した戸が接触することによる壁面などの損傷や音鳴りを防ぐためのクッション材。壁や周囲の床面、または戸自体に取り付ける。軟質の樹脂やフェルトなど、柔軟な素材を用いたものが一般的。
とうしず透視図遠近感を持たせて立体的に描いた図のこと。パースとも呼ばれる。
どうせん動線建物において想定される人の行動経路のこと。
どうぶち胴縁壁にボード類を取り付けるための下地材のこと。鉛直方向に下地材を流す場合は「縦胴縁」、水平方向に流す場合は「横胴縁」と言う。
とうや塔屋建物の屋上に突出した部分のこと。
階段室や機械室などとして用いられる。「ペントハウス」とも呼ばれる。
ドーナツ/
ドーナッツ
ドーナツ/
ドーナッツ
鉄筋コンクリート工事で、鉄筋と型枠類の間にかませて間隔を保つ「スペーサー」の一種。コンクリートを所定のかぶり厚で納めるために用いる。名称は、リング状の形に由来する。
とおミリとおミリ(10mm)10ミリメートルのこと。ミリ単位の時は10を「とお」と読むのが特徴。
とおりしん通り芯/
通り心
建物の柱・壁などを通して設定する基準線や中心線。
とくていてんじょう特定天井吊り天井のうち、脱落によって重大な危害を生ずる恐れがある天井のこと。建築基準法(国土交通省告示第771号)に基づくもので、規定に合致する構造とし、必要に応じて劣化防止措置を施さなければならない。
下記の条件の全てに当てはまる天井が該当する。
 ・高さが6メートルを超える
 ・水平投影面積が200平米を超える
 ・平米あたりの質量が2kgを超える
 ・人が日常利用する場所に設置されている
とこがまち床框床の間(とこのま)と座敷面の段差部分に取り付けられる化粧材。
どこう土工掘削・杭工事などの地業、コンクリートなど、主として土に関わる工事の総称。その職人は、雑役も含めて現場作業を広くフォローする。
どすうりつ度数率労働災害に関する指標のひとつ。労働災害の発生頻度を時間あたりで示したもので、延べ労働時間100万時間あたりの死傷者数の割合のこと。
度数率=(死傷者数/延べ労働時間)×100万
同様に重視される他の指標として、「強度率」・「年千人率」がある。
トップライトトップライト建物の屋根部分に設ける窓のこと。「天窓」とも呼ばれる。
どどめ土留め/
土止め
法面や掘削面などで、土の崩壊を防ぐために設ける構造物の総称。掘削工事などで仮設するものは「山留め」とも呼ばれる。また、堅固な造りで、長期に渡って用いるものは「擁壁」とも言う。
とび/
とびこう/
とびしょく
鳶/
鳶工/
鳶職
高所での作業を得意とする職人。建物の基礎や、躯体の建てこみ、足場組みなど、仕事は広範囲に渡る。現場の「三役」に数えられ、職長会の役員に就くことも多いなど、代表格と言える工種。呼び名は、高い場所を飛び回って仕事する様子に由来する。
ドブづけドブ漬け/
溝漬け
塗装や、めっきの方法のひとつ。液状の塗料・めっき材の中に対象物を浸して、表面に付着させるもの。
どま土間建物内で、床を張らず、地面を露出するか、または三和土(たたき)などにしてある所。
とまくぼうすい塗膜防水防水工事の工法の一つ。液状の樹脂等を塗り、硬化させることで、防水層を形成するもの。ウレタンゴム系・FRP系・アクリルゴム系・ゴムアスファルト系FRPなどの素材を、はけ・へら・ローラー・吹付け機などで塗布する。
とめ留め2つの部材が角度をつけて取り合う場合に、勝ち負けを付けず、互いにおなじ角度ずつ切り書いて均等に合わせること。
ドライウォールこうほうドライウォール工法石膏ボードの代表的な工法。並べて張った石膏ボードの目地部をパテなどで補強処理して、平滑に仕上げるもの。気密性や遮音性に優れ、クラックも発生しにくいとされる。石膏ボードは「ベベルエッジ」または「テーパーエッジ」を用いる。名称は、コンクリートやモルタルの湿式壁に対し、石膏ボードによる乾式壁を英語表現にしたもの。
ドライエリアドライエリア地下室の外壁に面して掘り下げられた、屋根のないスペースのこと。主に採光・防湿・換気を目的とし、閉塞感を和らげたり、避難経路にもできるなど、地下室の環境向上に役立つ。「からぼり」(空掘り・空堀)とも呼ばれる。
ドラグショベルドラグショベル「油圧ショベル」の一種で、バケットが後方(オペレータ側)を向いているのが特徴。深さ6m程度までの地表面より低い場所の掘削に適している。「バックホウ」とも呼ばれる。
トラストラス構造形式のひとつ。三角形を基本単位としてその集合体で構成するもの。鉄橋やタワーなどで用いられる。
トラップトラップ排水管の一部を折り曲げ、そこに溜まる排水によって管を塞ぐ仕組みのこと。下水側からの悪臭やガス、ネズミ・害虫などの侵入を防ぐ役割を持つ。
トラバーチンがらトラバーチン柄天井仕上げに用いる岩綿吸音板や化粧石膏ボードの標準的な柄で、「フィッシャー柄」・「虫食い柄」などとも呼ばれる。表面に刻まれたランダムの凹凸により、留め付けに使うステープルやビスが目立ちにくいのが特長。結果として、最も仕上がり面が美しく安定する柄と言える。
トラロープトラロープ黄色と黒の縞模様のロープ。立入禁止表示など注意喚起のために使われる。
とりあい取り合い二つの部材が接する(または近接する)部分、またはその状態。
トルシアがたこうりょくボルトトルシア形高力ボルト必要な締め付けトルクに達すると、ピンテールと呼ばれる部分が破断するようになっているボルト。この破断によって締め付けの完了を確認できるので、トルクを測定する必要がない。
ドレーン/
ドレン
ドレーン/
ドレン
雨水や汚水などの排水口に取り付ける部材のこと。
ドレンホースドレンホースエアコンの排水のために取り付けるホースのこと。
ドレーンレール/
ドレンレール
ドレーンレール/
ドレンレール
エアコンからの排水をスムーズに流すための溝材。マンションの廊下やバルコニーで、排水が横切って流れる場所に、あらかじめ取り付けておくもの。
トロトロセメントを水で練った「セメントミルク」の通称。
トロウェルトロウェル床面に打設したコンリートをならすための工具。複数の鏝(こて)が水平に回転し、コンクリート面を平滑に仕上げる。
ドンづけドン付け二つの部材を、そのまま接する形で取り合わせること。「目透し」・「見切り材」・「目地材」を伴わないことを表す。「突付」(つきつけ)と同じ意味。
どんぶりかんじょうどんぶり勘定細かな計算をせず、大まかに金の出し入れをすること。「どんぶり」は、昔の職人などが使っていた腹掛けの大きなポケットのことで、そこから無造作に金を出し入れする様子に由来している。