索引

あ          英字・記号

あ行

 用語読み方解説
アークストライクアークストライク溶接の欠陥のひとつ。母材の上に瞬間的にアークを飛ばし、急激な加熱・冷却で母材強度が落ちること。具体的には、作業中、溶接棒を不用意に母材に接触させること等で起こる。
アーク溶接アークようせつ母材と電極の間に発生する放電(アーク放電)を利用し、金属同士をつなぎ合わせる溶接方法。現場作業者は特別教育「アーク溶接」を修了している必要がある。
アースアース①漏電による感電事故や火災等を防ぐため、電気機器類を導線で接地させ、過大電流を逃がすこと。または、そのための装置や導線。
②アーク溶接で母材側につなぐ配線。
アースアンカー工法アースアンカーこうほう山留め壁の支持工法のひとつ。鋼材を岩盤に固定し、その緊張力で山留め壁を保持する。不安定な場所や、幅広な場所の掘削等で、通常の切梁が設置できない場合に有効。別称として、「地盤アンカー工法」、「グラウンドアンカー工法」、そして単に「アンカー工法」と呼ばれることもある。
アースオーガーアースオーガー杭工事などにおいて地中を掘削するための建機。巨大なドリルを地面に打ち込むイメージで、回転するスクリューを地中にねじ込み穴を掘る。ハンマーによる打込み等に比べ、騒音や振動が少ない。
アースクリップアースクリップアーク溶接機の母材側配線(アース)を接続するためのパーツ。対象をしっかりと挟んで接続できるよう、クリップの形をしている。
アースドリル工法アースドリルこうほう杭工事のうち、場所打ちコンクリート杭の工法のひとつ。アースオーガーを使用して掘削を行い、鉄筋を吊り入れ、コンクリートを打設して杭を形成する。
Rアール①曲線や曲面のこと。丸いことを示す英語「round」の頭文字に由来。「R付きの壁」、「R材」などといった表現で使う。
②円の半径を示す寸法補助記号。例えば半径150mmであれば「R150」と記載する。半径の英訳「radius」の頭文字に由来。
R階アールかい屋上階のこと。屋根を示す英語「roof」の頭文字に由来。
RC/
RC造
アールシー/
アールシー造
鉄筋コンクリート造の略語。英語表記「reinforced concrete」の頭文字に由来。圧縮に強いコンクリートと、引張りに強い鉄筋の組合せで高い強度を実現している。
あいじゃくりあいじゃくり板材の継ぎ方のひとつ。継ぎたい板同士の側面で板厚の半分を切り欠き、かみ合わせてつなぐ方法。
アイソメ図アイソメずアイソメトリック図(isometoric drawing) の略語。長さ、幅(奥ゆき)、高さの3方向を等しい角度で描き、ひとつの図で対象物を立体的にイメージすることに優れる。「等角投影法」とも言われる。
合番/
相番
あいばん①複数人数で作業すること。または、その場合の共同作業者のこと。
②異なる職種が共同で作業すること。または、そのその場合の共同作業者のこと。
アイビームアイビーム断面が I 型(フランジ幅に対してウェブ幅が長い形状)の鉄骨材のこと。
あいみつ/
相見積り
あいみつ/
あいみつもり
取引先の検討に際して、契約金額の大小等、より良い条件を目指して複数社から見積りを取ること。「見積合せ」ともいう。
アイランド工法アイランドこうほう山留め壁の支持工法のひとつ。山留め壁を形成した後、その内側に法面を残し土圧を支えながら、中央部のみ先行掘削して躯体を構築する。続いて、その躯体からの切梁で山留め壁を支えつつ周辺部を掘削し、残りの躯体を構築する。二段階作業(ある意味、二重作業)になることから工期が長くなるのが難点だが、広く浅い掘削や土地形状が変則的な現場に有効。
アイランドキッチンアイランドキッチンキッチンスペースを壁から離す配置形式。島(island)のように独立していることに由来。動線の自由度、調理者と周囲のコミュニケーションにおいて優れる。リビングスペースに対して開放的になる分、排煙処理などでの配慮が必要。
アウトフレーム工法アウトフレームこうほう柱型や梁型などのフレームを屋外に出す工法で、主にマンションで使われる。壁や天井の凹凸が減ることで、見た目がすっきりし、家具類の配置もしやすくなる。
アウトリガーアウトリガークレーン車・高所作業車といった重機や、ローリングタワー等で、本体から外側に張り出して支持する安定脚。
亜鉛めっき鋼板/
亜鉛鉄板
あえんめっきこうはん/
あえんてっぱん
亜鉛めっきでコーティングされた鋼板。亜鉛の持つ性質から、塗装によるコーティングに比べてはがれにくく、サビに強いのが特徴。
めっき方法によって、次の2種類に分類される。

①「溶融亜鉛めっき鋼板」
溶けた亜鉛の中に鋼板を浸して表面に付着させたもの。めっき層が厚く、耐久性に優れる。代表例は、軽鉄材やトタン板。

②「電気亜鉛めっき鋼板」
電気を介して亜鉛を鋼板の表面に付着させたもの。めっき層は薄いものの均一で、上から塗装した場合に馴染みやすい。代表例は、ボンデ鋼板。溶融亜鉛めっきに比べて、「ウィスカ」と呼ばれるヒゲ状の金属結晶が発生しやすく、電子機器関係の施設に使う場合は注意が必要。ただし、ウィスカの発生を抑えた特殊電気亜鉛めっき品もある。

溶融亜鉛めっき鋼板の派生品として、亜鉛層にアルミニウム等を加えることでさらにサビに強くした「ZAM」・「スーパーダイマ」がある。
青焼きあおやき薄い青色の紙面に、濃い青色でプリントされるコピー方式。
フルカラーコピー機の普及によって近年は減少傾向にあるが、低コストのため今もA1サイズの大判図面などで使われている。
赤錆びあかさび鉄が酸素と結合してできる赤茶色の金属酸化物で、強度低下の原因となる。ただし、コンクリート工事のための鉄筋や、鉄骨工事の高力ボルトなど、錆びの摩擦力をメリットとして、意図的に赤錆びを利用するケースもある。この場合は、錆びの侵食が進まないよう考慮されている。
上り框あがりがまち主に玄関で、履物を置く土間と室内床面との段差部分に取り付けられる化粧材のこと。
空きあき①寸法に持たせる適度な余裕のこと。寸法の誤差や、変化(振動や温度・湿度による伸縮など)を吸収させるために設ける。「遊び」・「逃げ」・「クリアランス」も同意。
②鉄筋工事で、隣り合う鉄筋の表面同士最短距離のこと。
下記のうちの最大のもの以上とされている。
「粗骨材の最大寸法の1.25倍」
「25mm」
「隣り合う鉄筋の平均径(呼び名の数値)の1.5倍」
アキスハンマーアキスハンマー釘抜きが付いているタイプのハンマー。
アキスミンスターカーペットアキスミンスターカーペットウィルトンカーペットと並び、高級品にあたる機械織りカーペット。多色の糸を使った複雑な柄と、カットパイルが特徴。名前はイギリスのアキスミンスター地方から広まったことに由来する。
上げ裏あげうら軒や階段などの裏側のこと。軒の場合は「軒裏(のきうら)」、階段の場合は「段裏(だんうら)」とも言う。呼び名は、見上げた場所に位置する裏側であることに由来。
上げ落としあげおとし両開きのドア・窓の片方に付く、固定用の金具。ドア・窓から棒を伸ばし、枠・床側の受けに差込むことで、動きを止める。種類に応じて「フランス落し」や「丸落し」(「南京落し」)とも言う。
朝顔あさがおビルなどの建設現場で高所から周囲への落下物を防ぐため、建物の側面に設ける仮設の防護棚。呼び名は、上に向かって斜めに張り出した形状を花になぞらえたもの。
歯振りあさりノコギリの刃先が交互に外側に曲げてあること。この仕組みにより、ノコギリの身より厚く切れ目が入り、切り粉も外に排出されるため、材料がノコギリを噛みこまず、スムーズに切り進むことができる。
足入れあしいれ搬入資材をトラックに積む際、フォークリフトの爪が挿せるよう、資材の下に枕材を挟み、かさ上げしておくこと。枕材には、バタ角・パレット・端材などが用いられる。
足場あしば高所で作業するために組む仮設の作業床。単に「足場」と言う場合は、一般的に単管足場、枠組足場など大型で定置するタイプを指す。
一方、持ち運びが容易な「可搬式足場」として、立馬(たちうま)、脚立などがある。
アシンメトリーアシンメトリー左右が非対称であること。
アスファルトアスファルト建設に用いられる素材のひとつ。石油から抽出される粘度の高い暗色の液体で、付着力が高く、防水性・耐久性に優れる。道路の舗装や、防水工事に使われる。
アスファルトフェルトアスファルトフェルトフェルト状のシートにアスファルトを浸透させた防水材。
主に外壁のラスモルタル塗りの下張り材として使用される。
アスファルト防水アスファルトぼうすい防水工事の工法のひとつ。シート状の防水材「アスファルトルーフィング」等を、液状のアスファルトで重ねて張り合わせ、防水層を形成するもの。建物の防水において長い実績を持ち、現在も主流となっている。
アスファルトルーフィングアスファルトルーフィングフェルト状のシートにアスファルトを浸透させた「アスファルトフェルト」の両面をさらにアスファルトでコーティングし、表面に鉱物質の細粒を付着させた防水材。「アスファルトフェルト」に比べて、防水性と強度が向上している。主に屋根部のアスファルト防水に使用される。
アスベストアスベスト天然の鉱物の繊維。丈夫で熱や腐食に強い特性から、耐火・断熱・電気絶縁などの用途で、過去には広く使われていた。しかし、粉塵を吸引すると肺ガンなどの健康被害につながることがわかり、現在は製造が禁止されている。石綿(いしわた/せきめん)とも言う。
アスロックアスロック押出成形セメント板のこと。ノザワ社の商品名。
アセスメントアセスメント事前に予測し、評価すること。
リスクアセスメント、環境アセスメントなどと用いる。
アセトアルデヒドアセトアルデヒドシックハウス症候群の原因に含まれ、発ガン性もあるとされる有害物質。建材の中では、酢ビ系の接着剤、合成樹脂系の塗料、木材などに含まれることがあるため、成分や使用量に注意が必要。
遊びあそび①寸法に持たせる適度な余裕のこと。寸法の誤差や、変化(振動や温度・湿度による伸縮など)を吸収させるために設ける。「空き」・「逃げ」・「クリアランス」も同意。
②接合部などの適度な緩み。
③やるべき仕事が無い状態のこと。
頭繋ぎあたまつなぎ①柱などの垂直方向の部材の上端を、水平方向ににつなぐ部材。一般的な役割は垂直材の通りを揃えるなどであり、構造耐力を負担しないものを指す場合が多い。
②軽鉄間仕切の上端が、凹凸のあるデッキ面などに取り合う場合、上端のランナーが転ばないようにフラットバーや金具で補強すること。特に耐火間仕切の場合は、凹凸を埋める耐火シールまで含めることが多い。
圧縮力あっしゅくりょく構造物や材料に対し、軸方向(長手方向)に押しつける力。反対は「引張り力」。
圧着張りあっちゃくばり①タイル張りの工法のひとつ。下地面に下地モルタルを塗って平坦に整え、さらに張り付け用のモルタルを上塗りした後、タイルを押しつけて張る。
②内装の化粧板で主流の工法。下地面に仮留め用の両面テープと、本留め用の接着剤を付け、そこに化粧板を押しつけて張る。化粧ケイカル板、メラミン化粧板、ダイノックDボード工法などに用いる。
アップスターアップスター折りたたみ式で高さを4段階(約1~2.5m)に調節できる昇降式の大型作業台。日鐵住金建材の商品名。
後打ちアンカー/
後施工アンカー
あとうちアンカー/
あとせこうアンカー
固まった後のコンクリートに取り付けるタイプのアンカー。コンクリート内部で開いて食いつく「メカニカルアンカー」と、接着剤によって固定される「ケミカルアンカー」がある。コンクリート打設時にあらかじめ仕込む「先付けアンカー」に比べて高価で手間がかかる上、鉄筋や配管との干渉に対する考慮も必要。
アトリウムアトリウム明かり取りの天窓を持つ中庭のこと。具体的には、ビルのエントランスなどに設けた吹抜けスペースを指すことが多い。
穴あきルーフィングあなあきルーフィングアスファルト防水に使うアスファルトルーフィングの一種で、穴の開いたタイプのもの。接着用のアスファルトを流すと、穴のところだけ下面にしみ出て部分接着される。全面接着の場合と比べ、下地にクラックなどが生じても防水層への影響を軽減できるのが特徴で、「絶縁工法」と呼ばれる。
アネモアネモ天井に埋込むタイプの空調吹出し口の一種。主に円形か正方形で、数枚の羽根を重ねたような断面をしており、周囲に向かって放射状に空調の風を送り、室温を整える。呼び名の元になっている「アネモスタット」は、アメリカにあるメステック社の商品名で、一般名称としては「ディフューザー」。
あばたあばたコンクリートの欠陥のひとつ。コンクリートが十分に行き渡らず、隙間が空いた状態で硬化したもの。「巣」や「ジャンカ」とも呼ばれる。(表面的で小さなものを「あばた」・「巣」、内部まで及ぶような大きなのものを「ジャンカ」と言う傾向がある。)
肋筋あばらきん鉄筋コンクリートの梁に入れる、せん断力に対する補強筋。長手方向に伸びる主筋を囲む形で、あばら骨のように組まれる。「スターラップ」とも呼ばれる。
柱にも同様な補強筋「帯筋(フープ)」がある。
暴れるあばれる①木材が乾燥のために変形すること。
②仕上がりが乱れていること。
アプローチアプローチ敷地の入口から建物の玄関までの導入路部分。
雨掛りあまがかり開放廊下や外部階段、バルコニーなど、雨が降った時に濡れる場所。使用材の防水性を考慮する必要がある。
雨仕舞あまじまい雨水が屋内に浸入するのを防ぐこと。または防ぐために施す方法や仕組み。
網入りガラスあみいりガラス割れても破片が崩れ落ちないよう、内部に網目状の金属線が入っているガラス。防火性に優れる。「ワイヤーガラス」とも言う。
アラミド手袋アラミドてぶくろ強度の高い合成繊維であるアラミドを使用した手袋。カッターなどによる切創事故の防止に有効とされる。「ケブラー手袋」とも呼ばれる。(ケブラーはデュポン社の商品名。)
現しあらわしふさいだり覆ったりせず、露出させること。
アリダードアリダード「平板測量」に使う測量機器。平板上に置き、目標地点を見て方向・距離・高低差を測定する。
アルカリ骨材反応アルカリこつざいはんのうコンクリートの劣化現象のひとつ。コンクリートに含まれるアルカリ成分が、骨材の砂や砂利に含まれるシリカなどと化学反応を起こすもの。異常膨張によるひび割れや変形につながり、強度を低下させる。
アルコーブ/アルコープアルコーブ/アルコープ壁面の一部をくぼませてつくった空間のこと。主にマンション現場で、共用廊下からくぼませた各住戸の玄関前の小スペースを指す。
合わせガラスあわせガラス2枚以上のガラスの間に樹脂のシートを挟み、密着させたもの。割れても飛散せず、物が貫通しにくいことから、安全性の高いガラスとされる。挟み込む樹脂の厚みや性状を調整することで、防犯・防音・UVカットなど幅広い用途に対応することができる。
アンカーアンカー①「アンカーボルト」の略称。構造部材や設備機器などを固定するために、コンクリートに埋め込んで使用するボルトのこと。
②軽鉄天井や設備類のためのボルトを天井から吊るため、天井スラブ面に埋めこまれる金具。内側にネジ溝が切られており、ボルトの片端を受けられるようになっている。「インサート」とも呼ばれる。
アンカー工法アンカーこうほう山留め壁の支持工法のひとつ。鋼材を岩盤に固定し、その緊張力で山留め壁を保持する。不安定な場所や、幅広な場所の掘削等で、通常の切梁が設置できない場合に有効。本来の呼び方である「地盤アンカー工法」(または「アースアンカー工法」、「グラウンドアンカー工法」)の略称。
アンカーボルトアンカーボルト構造部材や設備機器などを固定するために、コンクリートに埋め込んで使用するボルトのこと。
アングルアングル断面が直角のL字になっている形状の材料。現場で単に「アングル」と呼ぶ場合は、鋼材のアングルを指す。
アングルピースアングルピース鋼材のアングルを細かく切り落としたようなL字の金物。軽鉄下地の開口補強など、直交して取り合う材料同士の留め付けに使う。
安心天井あんしんてんじょう桐井製作所の商品名で、耐震仕様の軽鉄天井下地の一種。体育館など「特定天井」の対象となりやすい場所に向けた製品で、部材重量を2kg/m2以下まで軽減することにより特定天井にあたらないのが特長。軽量化のため下地にアルミを使うなどパーツ単価は高いものの、ブレースや端部クリアランスなどの構造が不要なため、全体コストが特定天井に比べて低く抑えられる。
安全衛生協議会あんぜんえいせいきょうぎかい特定元方事業者つまり現場を仕切るゼネコンが主催する労働災害防止のための協議組織。労働安全衛生法によって義務づけられているが、名称の規定がないため、「安全衛生協議会」や「災害防止協議会」といった名称で開催されている。
安全靴あんぜんぐつ重量物や危険物の多い建設現場向けに、作業者の足を保護する機能を持たせた靴。つま先の部分に金属や樹脂の芯が仕込まれている。靴底の踏み抜き防止や、衝撃吸収、汚染防止、静電など、追加的な機能を持つものもあり、作業内容に合った製品を選ぶことが大切。
安全帯あんぜんたい高所作業を行う場合に使用する、命綱付きのベルト。ロープ(またはストラップ、ランヤード)と呼ばれる命綱部分と、それを支持物に固定するためのフック、および墜落時に人体を保持するためのベルトから構成される。
アンダーカットアンダーカット溶接の欠陥のひとつ。溶接の止端に母材が溶けて掘られ、溝状になって残るもの。
アンダーフェルトアンダーフェルトカーペットの下に敷くフェルト。主にロールカーペットのグリッパー工法で使用される。クッション性や防音性を向上させる。
アンダーレイアンダーレイ仕上げの下張り材の総称。現場では、主に床材の下に敷きこむシート材を指す。クッション性や防音性を向上させる。
アンドロメダアンドロメダ可搬式足場の一種である作業台。脚立の上に小型の作業床を付けたような形状。作業床の周囲を補助手すりが囲む形状で、安全性が高められている。ジー・オー・ピー社の商品名。
異形鉄筋いけいてっきんコンクリート工事の鉄筋に使われる棒鋼の一種。コンクリートとの密着性を高めるため、表面にリブ状の凹凸が付けられている。
石目いしめ①石の模様のこと。
②石の割れやすい面や方向のこと。
意匠いしょうデザインのこと。形状・色彩・模様・配置などに対する外観や装飾上の工夫。
意匠図いしょうず設計図書のうち、建物の間取り・デザイン・仕様関係を表した図面。「構造図」、「設備図」と区別する意味で使われる。
具体的には、仕上表・配置図・平面図・平面詳細図・立面図・断面図・矩計図・天井伏図・部分詳細図・展開図・建具表などから構成される。
石綿いしわた/
せきめん
天然の鉱物の繊維。丈夫で熱や腐食に強い特性から、耐火・断熱・電気絶縁などの用途で、過去には広く使われていた。しかし、粉塵を吸引すると肺ガンなどの健康被害につながることがわかり、現在は製造が禁止されている。「アスベスト」とも言う。
板目いため木目のうち、年輪が山形やタケノコ形になっているもの。丸太から材料を切り出す際に、年輪と接線方向に切断すると現れる。対比されるものとして、直線状の年輪が平行に並ぶ「柾目(まさめ)」がある。
製材の効率が良いことから、生産量が多く安価だが、柾目に比べると狂いが生じやすい。
市松いちまつチェック柄の一種で、二色の正方形(または長方形)を交互に配置したもの。そこから転じて、タイル状の材料の張り方向を交互に替えることを「市松張り」と呼ぶ。(対義語は、張り方向を揃える「流し張り」。)
名称は、江戸時代の歌舞伎役者、佐野川市松が愛用した袴の模様に由来。
いってこいいってこい①損得や貸し借りなどのバランスが取れて、相殺されること。
②折返しの階段など、行って戻るような状態のこと。
一般材いっぱんざい軽鉄下地材でJIS規格に沿っていない製品のこと。対義語は「JIS材(JIS規格品)」。基本的に、JIS材とほぼ同じ形状で板厚が薄くしてあるものを指し、強度的には劣るがコストを抑えることができるのが特徴。軽鉄下地は、もともと構造的な耐力部位に使わないため、強度的な要求が緩やかな傾向があり、一般材が広く普及してきた。
また一方で、耐震仕様や耐風圧仕様など、JIS材を上回る強度を実現する製品も考案されている。
一般品(クロス)いっぱんひん(クロス)ビニールクロスのうち、「量産品」に継いで安価なグレード。また、「不燃」のクロスを探す場合は最も安価なグレードにあたる。汚れ防止・表面強化・消臭・調湿など、付加機能を備えた製品もある。薄手の製品が多く、下地の不陸が目立ちやすいことから、「量産品」に比べて施工難度は高い。1mあたりの上代が1000円のため「1000円上代」とも呼ばれるほか、「AAランク」など様々な表現がある。
糸/
糸尺
いと/
いとじゃく
表面に凹凸がある場合、その凹凸に沿って測った長さ。建具枠など、複雑な形状の寸法表記に用いる。名称は、凹凸面に糸を沿わせて、その長さを測ったことに由来。
糸目地いとめじ糸のように、ごく細い目地のこと。
糸面いとめん材料の出隅部分を削り取る「面取り」の中で、細めの面のこと。太めの面は「大面(おおめん)」と言う。
イニシャルコストイニシャルコストコスト(費用)のうち、スタート時に必要なもので、「初期費用」とも呼ばれる。対義語は、継続に必要な費用「ランニングコスト」。
居抜きいぬき改修工事などの際、既存の設備や家具などが付いたままの状態で対応すること。施工時に破損などが無いよう注意する必要がある。
犬走りいぬばしり建物の軒下の外周部に、コンクリートや砂利などで作る細長いスペース。雨による汚れが建物に跳ね返ったり、雨水が建物に浸透するのを防ぐためのものです。名称は、犬が通れるくらいの幅であることに由来。
芋積みいもづみレンガ、石、ブロックなどの積み方のひとつで、縦方向の目地を揃えるもの。コンクリートブロックなどは縦に鉄筋類を通すため芋積みになるが、それ以外の材料では強度上好ましくないとされる。
芋目地いもめじレンガ、石、ブロック、タイル、ボード類などの目地の通し方のひとつで、縦・横とも目地が揃っているもの。
入隅いりすみ2つの面が取り合って、内側に窪んだ部分。反対に、外側に出っぱる部分は「出隅(ですみ)」と呼ぶ。
入り巾木いりはばき壁面よりも内側に引っこむ形の巾木。
入れ子いれこ①同じ形で大小異なるものを、順に重ねて納めるもの。
②食い違い、あべこべになること。「てれこ」の誤用。
一五いんご1.5尺(1尺5寸)を示す表現。1尺が約303mmなので、その1.5倍で455mmとなる。
インサートインサート軽鉄天井や設備類のためのボルトを天井から吊るため、天井スラブ面に埋めこまれる金具。内側にネジ溝が切られており、ボルトの片端を受けられるようになっている。「アンカー」とも呼ばれる。
インターロッキングインターロッキング路面の舗装に使われる「インターロッキング・ブロック」の略。「インターロッキング(interlocking)」は「連結させる/組み合わせる」といった意味で、ブロック同士を噛み合わせるように敷き詰める工法に由来している。形状は波型のものが一般的だが、ストレートタイプ等さまざまな種類がある。水はけが良く、色の組合せによりデザイン性にも優れる。
インバートインバート汚水配管に使われる「インバート枡(ます)」の略。インバートとは、接続される配管と同じ径で、枡の底部に彫られる半円の溝のこと。この溝に沿って流れができることにより、汚水が滞留しない。
インパクトレンチインパクトレンチ鉄骨工事で、高力ボルトの締め付けに使用する工具。圧縮空気や電気によって回転方向に打撃を加え、強力に締め付けることができる。
インパクトドライバーインパクトドライバー電動ドライバーの一種。回転と共に垂直方向(=ネジの打込み方向)に打撃を加え、強力に締め付けることができる。現場で「インパクト」と言う場合は、ほぼこの電動インパクトドライバーを指す。
ウィスカ対策/
ウイスカ対策
ウィスカたいさく/
ウイスカたいさく
「ウィスカ(whisker)」はヒゲ状の結晶の総称で、現場では主にめっき鋼材の表面に発生する金属結晶を指す。この金属系ウィスカが空調に乗って飛散し、電子機器の回路などに付着すると、絶縁不良で不具合を起こす可能性がある。この不具合を防止するのがウィスカ対策で、防災センターやコンピュータルームなど電子機器関係の場所で、仕様として要求されることがある。

具体的な対策例は、次の通り。

◆軽鉄下地:ウィスカの発生リスクが高い「電気亜鉛めっき」の部材を、リスクの低い「溶融亜鉛めっき」に切り替える。(もともと軽鉄下地材はほとんどが溶融亜鉛めっきなので、ボルトやナット類など一部の電気亜鉛めっき品を切り替えることで対応する。)

◆フリーアクセス床:ウィスカに強い「特殊電気亜鉛めっき」の製品を採用する。金属部分を樹脂製のカバーで覆う。 など
ウィルトンカーペットウィルトンカーペットアキスミンスターカーペットと並び、高級品にあたる機械織りカーペット。織りが緻密で耐久性に優れており、パイル形状もループ/カットともに対応できる。名前はイギリスのウィルトン市から広まったことに由来。
ウエスウエス汚れなどの拭き取りに使う布のこと。一般的には古着を再利用したぼろきれ類を指し、英語の「waste(不要物・廃棄物)」に由来していると言われる。精密機器向けや、吸水性を高めたものなど、特定の目的に合わせて生産されているウエスもある。
ウェブウェブ鋼材のフランジをつなぐ部分。
ウェルダーウェルダー溶接機のこと。現場では、エンジン式の溶接機を指して呼ぶことが多い。
ウェルポイント工法ウェルポイントこうほう地下水処理の工法のひとつ。ウェルポイントと呼ぶ吸水管を、1m程度の間隔で地中に設置し、真空ポンプによって地下水を吸い上げ、排水するもの。真空力によって集水するため「強制排水」に分類される。浅い場所にある地下水を広範囲に処理する場合に向いている。
ウォークイン・クローゼットウォークイン・クローゼット収納スペースである「クローゼット」の一種で、サイズが小部屋レベルまで大きく、人の出入りを前提としたもの。更衣室の機能を兼ねる場合もある。現場では、略して「ウォークイン」とも呼ばれる。
請負うけおい当事者の一方(請負人)が相手方に対し仕事の完成を約束し、他方(注文者)がその仕事の完成に対し報酬を支払うことを約束する契約。
請書うけしょ請負の契約に際して、注文書と対になる書類。注文書に記載された内容を引き受ける旨を記載した請負承諾書で、請負人から注文者に提出される。
請取りうけとり人工(日当)ではなく、作業あたりに取り決めた報酬で仕事をすること。
雨水枡うすいます雨水を集め、排水するために設置する桝。
内金うちきん請負などで工事代金の一部を先立って支払うことをいう。
内断熱工法うちだんねつ断熱層を躯体の内側に形成する工法。反対に、躯体の外側に断熱層を形成するのが「外断熱工法」。内断熱は、外断熱に比べて施工コストが低く抑えられるものの、エネルギー効率で劣り、断熱層と躯体面の間やコーナー部に結露が発生しやすいといったデメリットがある。
打継ぎうちつぎ既に固まっているコンクリート面に、続けてコンクリートを打設すること。また、その継ぎ目部分。硬化後のコンクリートは、新しいコンクリートとは一体化しないので、これらは鉄筋だけでつながることになる。継ぎ目はシーリングやコーキングなどでふさいで水の浸入を防ぐ。
作業の中断が長引くことで起こる打継ぎは、不具合である「コールドジョイント」につながる。
内法うちのり隣り合う2つの部材の内側から内側までの距離のこと。
距離の測り方としては、内法と反対に外側から外側までの距離を指す「外法(そとのり)」や、中心から中心までの距離を指す「芯々(しんしん)」がある。
ウッドデッキウッドデッキ木の板をすのこ状に並べて形成する、屋外向けの木製床。
近年は、腐食に強い、樹脂を用いた合成木材製のものも多い。
馬目地/
馬乗り目地
うまめじ/
うまのりめじ
レンガ、石、ブロック、タイル、ボード類などの目地の通し方のひとつで、縦方向の目地が一段ごとに互い違いになっているもの。馬乗りになっているように見えることから、この呼び名がある。「破れ目地」とも呼ばれる。
埋戻しうめもどし基礎工事や地下工事が終わった後、周囲に残る掘削跡を土で埋めて元に戻すこと。
裏足うらあしタイルの裏側に付けられている凹凸のこと。接着に使うモルタル類への食いつきを良くして、剥がれにくくするためのもの。
ウレタンフォームウレタンフォームポリウレタンから作られる発泡材。
軟質のウレタンフォームは、クッション性に優れ、現場ではシーリング等のバックアップ材として使われる。また、硬質ウレタンフォームは断熱性に優れ、断熱材として使われる。
ウレタン吹付けウレタンふきつけ硬質ウレタンフォームを現場で吹き付ける作業のこと。専用の発泡機械を用いて、原液をスプレーガンで躯体などの対象物にスプレーすると、そのまま接着しながら瞬時に発泡硬化する。複雑な形状にも対応でき、継ぎ目のない断熱面を形成できるのが特長。スプレー作業中は、同エリアでの他の作業は原則不可。工場で成形されるウレタン材との対比で、「現場発泡ウレタン」とも呼ばれる。
ウレタン防水ウレタンぼうすいウレタンゴム系の防水工法。対象物に液状材料を塗り付け、硬化すると、やや弾性のある防水層ができる。複雑な形状にも対応でき、継ぎ目のない防水層を形成できるのが特長。
上組みうわぐみ鉄筋や鉄骨の作業において、柱や梁などを本来の位置で直に組むこと。
上端うわば最上部のこと。「天端」(てんば)とも言う。
上屋うわや仮設の屋根のこと。「素屋根」(すやね)とも言う。
エアカーテンエアカーテンライン状の吹出し口からの強力な送風で、カーテンのような気流を作り出す装置。人が頻繁に通る出入口など、屋外に向かって開放状態となる場所で、外気により空調が乱されるのを防ぐために設けられる。
エアコンスリーブエアコンスリーブエアコンの設置場所に取り付けられる筒状の部材。エアコン本体と室外機を結ぶ配管・配線向けに、壁を貫通した形で取り付けられる。「クーラースリーブ」とも呼ばれる。
エアネイラエアネイラコンプレッサーの圧縮空気を使って釘やステープルを打ち出す工具。木工や、布・網類の留め付け、ボード張り(上張り)などに使われる。
ALCエーエルシー「Autoclaved Lightweight aerated Concrete」の略称で、軽量気泡コンクリートのこと。現場では主にそのパネル材を指す。軽量で耐火性・断熱性に優れ、加工も比較的しやすいことから、超高層ビルから一般住宅まで広く使われている。一方で防水・防湿性は低いため、外壁に使う場合には塗装等を施す必要がある。
衛生設備えいせいせつび給排水や通気、トイレ・洗面・浴室関係などの設備。
エキスパンションジョイントエキスパンションジョイント構造物を意図的に分割し、隙間を設けた継目の部分、およびその継目を覆うカバー材を指す。継目は、地震や熱膨張・収縮といった変化による破損を抑えるためのもの。カバー材は、電車内の連結部分のように、構造物同士を橋渡ししながら、それぞれの動きに合わせてずれる構造になっている。
SRC造エスアールシーぞう鉄骨鉄筋コンクリート造の略語。英語表記「Steel Reinforced Concrete」の頭文字に由来。鉄筋コンクリート造の芯部に鉄骨を内蔵したもので、鉄筋コンクリート造と鉄骨造、両方のメリットを併せ持つが、その分コスト高。耐震性・耐火性に優れ、鉄筋造より断面を小さくできることから高層ビルに多く用いられる。
SQ/
SQ工法
エスキュー/
エスキューこうほう
軽鉄下地の工法のひとつ。一般的なコの字型スタッドに代わり、角スタッドを用いるもの。軽くてパーツが少ないことから、施工性に優れ、コストも抑えられる。「SQ」は桐井製作所の角スタッド材の製品名「SQ-BAR」にちなんだ通称であり、一般的には「角スタッド工法」と呼ばれる。
S造エスぞう鉄骨造の略語で、文字通り鉄骨で組む構造。英語表記「Steel」の頭文字」に由来。
Sバーエスバー軽鉄の天井下地を構成するパーツのひとつ。表面の天井ボードを留め付けるためのバー材「Mバー」のうち、幅の狭いもの。天井ボードの中間部分の留め付けに用いる。反対に幅の広いものは「Wバー」(ダブルバー)と言い、天井ボードの継目部分の留め付けに用いる。
エフジーボード/
FGボード
エフジーボード曲面施工に対応できる繊維混入石膏ボード。エーアンドエーマテリアル社の商品名。最も薄い5mm板は、曲率半径800mm以上での曲げが可能。散水で湿らせるとさらに強い曲げにも対応できる。(詳細な条件等はメーカーの公式資料を確認のこと)
Fデッキエフデッキ「フラットデッキ」の略称で、床や屋根スラブなどのコンクリート打設時に使う薄い鋼板製の型枠材・仮設材のこと。名前の通り、上面が平らなのが特徴。
エフロ/エフロレッセンスエフロ/エフロレッセンスコンクリート面やモルタル面に結晶状の白い物質が発生する現象のこと。コンクリート構造物の強度には問題なく、物質も無害であるが、外見上の問題となることがある。コンクリートやモルタルの内部に侵入した水分が蒸発する際に、石灰分などの成分が表面に染み出して固まったり、もしくは空気中の二酸化炭素と反応して固まったもの。「白華(はっか)」・「擬花(ぎか)」・「鼻垂れ」・「塩吹き」とも呼ぶ。
エポキシエポキシ合成樹脂の一種で、接着剤・塗料・塗り床材などとして使われる。接着力、耐水性、耐熱性、耐薬品性、電気絶縁性、寸法安定性に優れ、幅広い目的に対応できる。現場では特に水廻りや薬品関連、強度を求められる箇所での利用シーンが多い。エポキシ系の材料は、主剤・硬化剤の2液を混合するタイプがほとんどなので施工時に一手間多く、材料代も高め。それゆえに見積りは相応に上昇する。
エマルション/
エマルジョン
エマルション/
エマルジョン
水と油など、本来は混ざり合わない液体同士が、混ざって安定した状態のこと。空気に触れると、水の発散によって残りの成分が固体化する。接着剤や塗料の関連で出てくる言葉で、水溶性の製品ととらえれば良い。代表選手は木工ボンド。水によって薄めることができるなど扱いやすく、一般的に有機溶剤系の製品より安価で環境にも優しい。ただし一方で、耐水性や接着力は高くない。ゴム系のエマルションは、特にラテックスと呼ばれる傾向がある。
Mバーエムバー軽鉄の天井下地を構成するパーツのひとつで、表面の天井ボードを留め付けるためのバー材「Sバー」(シングルバー)・「Wバー」(ダブルバー)の総称。名称は断面がM字状に見えることに由来。「野縁」とも呼ばれる。
エルボエルボ配管やダクトのパーツで、でL字状に曲がったジョイントのこと。配管同士の取合う角度に合わせて、90度や45度の製品がある。名称は、エルボ(elbow)つまりヒジの形に似ていることに由来。
エレベーターシャフトエレベーターシャフトエレベーターのために上下階を貫通する空洞スペース。官公庁文書などで「昇降路」とも呼ばれる。
エレベーターピットエレベーターピットエレベーターの底部。エレベーターの最下階停止レベルから、エレベーターシャフトの最下部までのスペース。
エンドタブエンドタブ溶接作業に用いる補助材。不具合が起こりやすい始点と終点に取り付け、捨て板とすることで、母材部分の仕上がりを安定させる。
塩ビえんビ塩化ビニル樹脂(ポリ塩化ビニル)の略称。調合によって硬質にも軟質にもなり、耐水性・耐酸性・耐アルカリ性・難燃性・電気絶縁性などに優れ、比較的安価なため、広く使われる素材。
エンボスエンボス表面に凹凸を付けた加工のこと。単に風合いをデザインとして活かす他、クッション性や、滑り止めとしての役割を持たせたりもする。
縁を切るえんをきる隣り合う2つの構造物や部材等を、意図的に分け、相互に影響し合わない形で納めること。地震や熱膨張・収縮といった変化による破損等を抑えるためのもの。エキスパンションジョイントや、耐震天井下地の周辺部に設けるクリアランスなどは、「縁を切る」ための仕組みの例である。
応力おうりょく構造物や部材等に地震・風圧など外部からの力が加わった時、変形しないよう抵抗する内部の力のこと。
オーバーフローオーバーフロー洗面器や浴槽から水が溢れるのを防ぐため、その上端より少し下に付いている排水口のこと。
オーバーラップオーバーラップ溶接の欠陥のひとつ。溶着金属が止端で母材に融合しないで重なること。溶着せず重なっているだけの状態であるため、本来の強度・耐久性が得られない。
オーバーレイ合板オーバーレイごうばんオーバーレイ(overlay:表面を薄く覆うこと)の名の通り、合成樹脂・金属・紙・布等を表面に張った合板の総称。耐水性や表面強度の向上などが図られている。
オープンタイムオープンタイム接着剤を塗った後、貼り付けずに待つ時間のこと。接着剤の所定の性能を引き出すまでの時間であり、接着剤の種類・接着対象の材質・気温・湿度・作業状況などによって異なる。
オールケーシング工法オールケーシングこうほう杭工事うち、場所打ちコンクリート杭の工法のひとつ。ケーシングチューブを揺動や回転で地盤に圧入した後、ケーシング内にハンマーグラブを落下させて中の土砂を掘削し、つかみ取るように排出する。支持層に達した後、鉄筋かごを挿入、ケーシングを抜きながらコンクリートを打設し、杭を形成する。
屋上緑化おくじょうりょくか建物の屋上部分に植物を植えること。断熱性や景観の向上といった効果がある。
納まりおさまり部材の取付けや組合せの整い具合のこと。寸法・機能・見映えなど様々な観点から、必要な条件を満たしている時に「納まりが良い」「納まっている」などと表現される。
押入れおしいれ室内の収納スペースのことで、主に和室に設けるものを指す。衣類や道具の他、布団の収納が意識されており、中板で上下2段に仕切られていることが多い。洋室の場合は、主に洋服の収納を目的とした「クローゼット」が相当する。
押出成形おしだしせいけい必要な断面の形にくり貫いた型を作成し、軟らかい状態の素材を型から押出すことで、求める形状に加工する方法。アルミ材、塩ビ材、セメント板などに用いられる。
汚垂石おだれいし男性用の小便器の下部の床面に張る石。下に落ちる尿や洗浄水を受けるためのもの。床面と段を付けたり色を変えたりすることによって、用を足す際に小便器に近づくよう促すポジショニングの役割もある。汚れや腐食に強い素材を使用する。
帯筋おびきん鉄筋コンクリートの柱に入れる、せん断力に対する補強筋。長手方向に伸びる主筋を囲む形で、帯を締めるように組まれる。「フープ」とも呼ばれる。
梁にも同様な補強筋「肋筋(スターラップ)」がある。
オペレーターオペレーター①機械類の操作者のこと。現場でも、クレーンや仮設エレベーターの操縦に関わる作業員を「オペさん」などと呼ぶ。
②排煙口や小窓に使われる開閉機構のこと。ハンドル式や機械式など、目的・コストに合わせた形態がある。
親方おやかた職人集団のリーダーを示す呼び名。反対に、親方の配下で指示や指導を受けながら動く作業員を「子方(こがた)」と呼ぶ。
一人前の技量を身につけて独立しつつ、子方を持たないで活動する「一人親方(ひとりおやかた」も多く存在する。
親杭横矢板工法おやぐいよこやいたこうほう山留めの工法のひとつ。H形鋼やレール等を一定間隔で杭状に打ち込み、そこに木製やコンクリート製の矢板をかませて山留め壁を形成する。止水性は無いものの、他の工法に比べて低コストなのが特徴。硬い地盤にも対応できる一方、軟弱地盤には向かない。
親子ドアおやこドア幅が大小異なる扉を組み合わた観音開きのドア。普段は大きい扉を利用し、必要な時のみ小さい扉のストッパーを外して全開にする。
親墨おやずみ基準となる墨のこと。一般的には「通り心」の墨を指す。
親綱おやづな高所や開口部において、作業員が安全帯を掛けるために仮設するロープのこと。
親骨おやぼね軽鉄天井下地の野縁受け(C型チャンネル)のこと。
天井面の骨格となる野縁(Sバー・Wバー)、その野縁を上から吊って支える野縁受け(C型チャンネル)を、それぞれ“子”と“親”に見立てた呼び名。
折上げ天井おりあげてんじょう天井面に段を付け、上にくぼませた形状のもの。間接照明などと組合せて、室内に変化を付けたり広く見せたりする効果を持つ。
オリオンオリオンプラスチック製の小型踏み台。折りたたみ式で高さが2段階(約0.2~0.5m)に変えられる。重ねたり、連結して使うことも可能。絶縁体のため電気系の作業にも向いている。伸ばしたところを横から見るとオリオン座の形をしている。ジー・オー・ピー社の商品名。
オレフィンクロスオレフィンクロスオレフィンはプラスチックの一種で、燃やすと主に水と二酸化炭素になり、有害な塩化水素ガスやダイオキシンがほとんど発生しないのが特徴。オレフィンクロスは環境に優しい材料として注目されたものの、ビニルクロスに比べて不具合が起こりやすく、敬遠されてきた。しかし近年、改良によって施工性の向上した製品が登場している。